今年3月にリリースされたCD「ノルディック・ヴィジョンズ」が、フィンランド作曲家協会会誌「コンポシティオ」11月号に掲載されました。評はアウリ・サルキオ=ピトゥカネンさんです。
フィンランドのピアノ曲を収録したアルバムを現地で評価していただき、大変光栄です。
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Pianist
9月6日から9月16日まで、エストニア (パルヌ、タルトゥ、タリン) とフィンランド (ヘルシンキ、ユーカ) にて行われた合計5回のリサイタルを終え、帰国してまいりました。
「真夜中の歌」と題し、上記2か国と日本の作品によるプログラムを組ませていただきました。
エストニアの作品は私にとって初めてで、選曲の段階から多くの興味深い作品に触れることができました。
またフィンランドの作品からは、カイ・ニエミネン氏の「ナイチンゲール…真夜中の歌…そして朝の雨… 」、そしてアリ・ロンパネン氏の「向日葵」を初演させていただきました。
今回は全体を通して新曲が多く、自分にとっても大きな挑戦でした。また会場によっては鍵盤が足りない、あるいは鳴らないといったハプニングもありましたが、無事に(?)終えてほっとしています。
各地でお世話になりました皆様、お越しくださった皆様、そして応援して下さった全ての方々に心から感謝申し上げます。
<演奏曲目> ※会場によって組み合わせを少しずつ変えました
ウルマス・シサスク:銀河巡礼第1集 作品10より みずがめ座 (夢)、こぐま座 (平和)、こと座 (幸福)
ヘレナ・トゥルヴェ:3つの歌
アルヴォ・ペルト:パルティータ 作品2
カイ・ニエミネン:ナイチンゲール…真夜中の歌…そして朝の雨… (献呈作品、9/6 初演)
アリ・ロンパネン:向日葵 (9/6 初演)、エラキス
セリム・パルムグレン:3つの情景による夜想曲 作品72
小林聡羅:グラス・スワン
佐藤聰明:ピエタ
一柳慧:雲の表情VIII「久毛波那礼」





まだまだ暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
9月6日から9月16日にかけて、エストニア3都市とフィンランド2都市で、リサイタルに出演させていただきます。
「真夜中の歌」と題し、エストニア、フィンランド、日本の作品を演奏いたします。フィンランドの作曲家、カイ・ニエミネン氏とアリ・ロンパネン氏によるそれぞれの作品の世界初演も予定しています。

プログラムを考えるにあたり、色々と欲張った結果、自分にとってなかなか手強いものになってしまいました。しかし、それぞれの作品に向き合いながら、多くのことを勉強させていただいています。
出発を前に心臓が飛び出そうになっていますが、無事に終えたら、またご報告させていただきます。
CD録音が終わった翌々日、フィンランドに飛びました。
ヨエンスーにて、サーカス・音楽・描画の混合作品「ムジカ・アエレア」の上演に参加するためです。
「ムジカ・アエレア」は昨年のアーティスト・イン・レジデンツにて出演者同士で共同で制作した、お互いの演奏・演技を見聞きしながら即興していく作品です。
8月15日にはナユッタモという劇場で、8月16日には「ヨエン・ユオ」というイベントの一環で、市場にある屋外の舞台で上演しました。
空港からの移動中、なんと虹が!恐らく十何年ぶりに見ることができました。

酷暑の日本と打って変わって、日本の秋に近いような気候。朝晩は冷えますが、久しぶりのヨーロッパの気候を思い出しました。


リハーサルでは試行錯誤の繰り返し。ナユッタモとヨエン・ユオ両方の本番は、どちらも違ったものとなりました。普段私が演奏会で演奏するのとはまた異なる体験ができ、とても良い刺激を受けることができました。


当日はあいにくの雨模様でしたが、多くの方が観にいらして下さいました。(偶然ですが、現地のサッカーチーム「イッポ (Jippo)」で活躍中の3名の日本人選手も来てくださいました!)
稽古場そして前日に上演の機会を与えてくださったナユッタモの皆様、現地のオーガナイズでも大変お世話になった、ヨエンスー音楽祭のヤンネさんとスザンナさん、そして出演者のサッラさんとアリさん、ありがとうございました!
また今回の渡航・企画をご支援いただいたテレパートそして笹川財団の皆様にも深く感謝申し上げます。
少し日にちが経ってしまいましたが、去る1月26日に、ウィ―ンのアルテ・シュミーデにて演奏会に出演してまいりました。
以前にも何度か弾かせていただいた現代音楽の演奏会シリーズですが、今回はオーストリア・フィンランド・日本の室内楽作品を演奏させていただきました。
リハーサル期間も短く、決して易しいプログラムではありませんでしたが、素晴らしい共演者に恵まれ、皆で作品を作り上げていく過程は本当に楽しく、充実したものでした。作曲家の皆様にも、リハーサルに立ち合い、またはメール等でアドバイスいただき、貴重な時間となりました。
多忙なスケジュールの中、企画に賛同し一緒に演奏してくれた上野萌華さん、アンナ・グレンツナーさん、素晴らしい作品の演奏をお許しくださった横山未央子氏、久保哲朗氏、セッポ・ポホヨラ氏、ヨハンナ・ドーデラー氏、作品のみならず企画の提案・プログラム構成においても多くの力を注いでくださったアリ・ロンパネン氏、機会を下さったアレハンドロさん、スタッフの皆様、雨の中ご来場くださった、もしくはオンラインでご視聴くださった皆様、温かく応援くださった皆様。本当にありがとうございました。
なお、演奏会の様子はこちらからご覧いただけます。
この度、混合芸術プロジェクトおよび演奏会のため、フィンランドに滞在してきました。
前半はピアノ・シンセサイザー・サーカスによる即興パフォーマンス「ムジカ・アエレア」の制作を行いました。異なる分野とのコラボレーション、さらにほぼ完全に即興で演奏するのは初めてでしたが、共にアイディアを出し合い制作していく過程は本当に楽しく、刺激に溢れるものでした。エアリアル・アクロバットのサッラ・ハカンパー、シンセサイザーを担当した作曲家のアリ・ロンパネン、ありがとうございました。

滞在後半は、3つの演奏会に出演させていただきました。
ヘルシンキでは、前述のロンパネン氏の作曲個展にて2つのピアノ作品を演奏させていただきました。ヨエンスー音楽祭そしてユーカでは、フィンランドと日本の楽曲によるリサイタルを行う機会に恵まれました。リサイタルにあたり、ロンパネン氏そして日本の若手作曲家・久保哲朗氏にはそれぞれ新曲を提供していただきました。フィンランドで演奏するのは初めてでしたが、とても温かな雰囲気に見守られ、無事に終えることができました。
(なお、演奏会の様子はこちらからご覧になれます)

合間には、豊かな自然を堪能することができました。日本とは種類の異なる高木やたくさんの湖、この広大な自然が、歴代フィンランドの作曲家たちの作品にも少なからず影響を与えたのだな…と思いながら、大らかで感慨深い気持ちになりました。

滞在中現地で親切にして下さった多くの方々、見知らぬ私の演奏を聴きにいらして下さった方々、不在中日本で生徒たちのサポートを快く引き受けて下さった講師の皆様、支えてくれた家族や友人、本当にありがとうございました。
音楽に携われることに感謝し、引き続き努力して参ります。

しばらく更新が空いてしまいました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
先週、以下の演奏会のためウィーンに行ってきました。渡航に際してはまだ何かしら制約があるものの、大きな問題もなく無事に戻って来られました。
https://alte-schmiede.at/alte-schmiede/recital-2/anna-ihring-eriko-takahashi
過去にも何度か共演している、コロラトゥーラ・ソプラノのアンナ・イーリンクとの演奏会でした。今回は新作の初演も含め、オーストリアを中心に様々な作曲家の作品を演奏しました。
今回、それぞれソロの作品も演奏しました。彼女は、エレクトロニクスの作品や (歌ではなく)声色で表現する作品、鋏を持ってカスタネットのように鳴らしながら歌う作品なども披露し、素晴らしい集中力での熱演でした。
私は、アポステルの「クービニアーナ」から4曲、そしてロンパネンの新作・委嘱作品「カローンの静寂」を初演しました。
「クービニアーナ」は、オーストリアの画家クービンの、不気味で陰鬱な絵画に着想を得た作品。実は今回、ちょうどレオポルト美術館でクービン展をやっていて、まさにぴったりのタイミングで見ることができました。
「カローンの静寂」は、冥界の渡し守カローンにより霊魂があの世に運ばれ、裁きのときまで己の人生を振り返る―といった様子を描いています。
この作品では内部奏法が使われています。ピアノの構造(フレームの位置など)はそれぞれ違うため、当日の朝まで会場のピアノがどのようになっているかわからず、どきどきでした!無事に終えられてほっとしています。
リハを重ね、私の渡航前から準備を進めてくれたアンナ、リハに立ち会って下さった作曲家の皆様、会場のスタッフそしていらして下さった方々、ありがとうございました!
街のあちこちで鮮やかなブルーの紫陽花を見かけるようになり、梅雨間近の季節を実感します。
さて、2月21日のブログ記事で一部紹介しましたヘルシンキの芸術プロジェクト「The Academy of Artistic Thinking」についての記事を公開しました。
2018年から2021年にかけてヘルシンキで行われた、ジャンルの垣根を越え芸術について考察する企画、そしてその集大成として今年初旬に行われた公演「Kierrot (キエロット)」についてのレポートです。写真や動画、音源も紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
https://jp.erikotakahashi.com/2021/05/30/aat-report/
さて、先日友人から、こんな素敵なプレゼントが届きました。

発砲ビーズ粘土とモザイク、ウニみたいなボール、グリッター。
グリッターは片づけが大変になってしまうので使いませんでしたが、粘土とモザイクを使って、正体不明の抽象的な造形を…(笑) 小学校以来の粘土遊びに没頭しました。




実は、これは2月初めにヘルシンキで行われたオンラインの複合芸術祭「KIERROT」の一環で使われたものです。視聴者が現代音楽を聴き、そこから得た印象で自由に造形するというものでした。私は海外から直前に申し込んだため、公演日には参加できなかったのですが、友人が後から余っていた自身の分を送ってくれました。
聴いたのはこちらの曲、KIERROT芸術祭のために書かれた作品です。
このオンライン企画については、近日中にまた報告したいと思います。