• ウィーンでの演奏会 – Insel / Frieden @ Alte Schmiede

    しばらく更新が空いてしまいました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

    先週、以下の演奏会のためウィーンに行ってきました。渡航に際してはまだ何かしら制約があるものの、大きな問題もなく無事に戻って来られました。

    https://alte-schmiede.at/alte-schmiede/recital-2/anna-ihring-eriko-takahashi

    過去にも何度か共演している、コロラトゥーラ・ソプラノのアンナ・イーリンクとの演奏会でした。今回は新作の初演も含め、オーストリアを中心に様々な作曲家の作品を演奏しました。

    今回、それぞれソロの作品も演奏しました。彼女は、エレクトロニクスの作品や (歌ではなく)声色で表現する作品、鋏を持ってカスタネットのように鳴らしながら歌う作品なども披露し、素晴らしい集中力での熱演でした。

    私は、アポステルの「クービニアーナ」から4曲、そしてロンパネンの新作・委嘱作品「カローンの静寂」を初演しました。

    「クービニアーナ」は、オーストリアの画家クービンの、不気味で陰鬱な絵画に着想を得た作品。実は今回、ちょうどレオポルト美術館でクービン展をやっていて、まさにぴったりのタイミングで見ることができました。

    「カローンの静寂」は、冥界の渡し守カローンにより霊魂があの世に運ばれ、裁きのときまで己の人生を振り返る―といった様子を描いています。

    この作品では内部奏法が使われています。ピアノの構造(フレームの位置など)はそれぞれ違うため、当日の朝まで会場のピアノがどのようになっているかわからず、どきどきでした!無事に終えられてほっとしています。

    リハを重ね、私の渡航前から準備を進めてくれたアンナ、リハに立ち会って下さった作曲家の皆様、会場のスタッフそしていらして下さった方々、ありがとうございました!

     

  • 日本・フィンランド新音楽協会 トーク&演奏動画投稿「コロナ時代の音楽活動」

    今年初め、日本・フィンランド新音楽協会において、コロナ禍における音楽活動についてトーク及び演奏を含めた動画を投稿する企画がありました。

    先日、協会ホームページにて私を含め会員の皆様、またフィンランドの音楽家の皆様から集まった動画が公開されました。異なる国や楽器、専門分野において、それぞれの活動についての様々な声を聞くことができます。どうぞご覧ください。
    https://www.jfcms.org/corona2022/

     

  • ミロ展

    先日、渋谷で開催されているミロ展に行ってきました。

    今回の展覧会はミロと日本との関係に焦点を当てた企画で、彼の日本から影響を受けた作品、彼の所持していた日本の民芸品、批評家の瀧口修造との交流など、大変興味深い展示がたくさんありました。

    シュールレアリスムの画家として知られるミロが、早くから日本やその文化に興味や憧れを持っていたことは全く知りませんでした。

    ヨーロッパに日本文化が紹介された当時の作品には、浮世絵や扇子などわかりやすく日本的なモチーフの入ったジャポニズム的なものもありました。しかし後年、実際に日本と交流を持つようになってから、「日本の文化から受けた刺激を、彼なりに時間をかけて昇華させた」作品の数々がとても印象的でした。水墨画を思わせるような絵画や巻物(!)など、彼独自のスタイルが違和感なく日本風のものと融合していました。

    また彼は、生涯を通して絵画だけでなくコラージュや彫刻、文学、また他分野との共同制作など、多彩な表現の可能性を追求した人でもありました。日本からの影響を受けた作品も、そんな作品の中の一つだったのではないかと思います。

    数々の作品を見ながら、私が留学中に訪ねた、スペインのマヨルカ島にあるミロ財団の美術館を懐かしく思い出しました。

     

     

     

     

    ※ちなみに、ミロの絵画からインスピレーションを得たピアノ曲を、以前の記事で紹介させていただいています。宜しければご覧ください。

     

     

  • 最近のこと: 展覧会・展示会

    あっという間で、もうすぐ2021年も終わりますね。

    今回は、ちょっとピアノから離れて、最近のことについて書きます。

    今年、特に秋に緊急事態宣言が解除されてからは、展覧会に興味が向き、時間を見つけて足を運んでいました。もともと絵画を見るのが好きで、旅行に行くと必ずその土地の美術館に行くのですが、普段生活の中ではなかなか「行こう!」という気持ちと予定などタイミングが合わず…。

    書きたいと思いながらいつの間に時間が経ってしまっていたのですが、最近行ってきた中でなかなか興味深いと思ったのが、世田谷美術館のコレクション展「ART/MUSIC」。

     横尾忠則や草間彌生、主に20世紀半ば以降の、音楽からインスピレーション得た作品、また音楽と深い関わりのあった画家たちの作品や、LPジャケットや書籍などの関連資料が多数展示されていました。(アマチュア音楽家であったルソーの楽譜も!)

    音楽との関連ということで、何となく比較的穏やかなものを勝手にイメージしていたのですが、メインは激動の時代をじかに反映する、ロックやポップ、テクノ系の音楽から影響を受けた作品。それぞれの作家の強烈な個性とメッセージ性、その表現の自由さにただただ圧倒されました…。(サティの作品が収められた、高橋アキのLPジャケットなど、一部クラシックもありました)

    まだ始まったばかりで、2022年4月10日まであるのでご興味のある方は是非!

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    さて、もう一つは以前ご紹介した陶芸家・吉田知世さんと、華道家の瀬尾理祥さんとのコラボレーション「花と小さなうつわ展」。

    花器を中心とした展示と、生け花を基にした、すてきなお花の生け方のワークショップでした。

    ご自身も華道の経験のある吉田さん。シンプルな形でありながら、釉薬や色彩によって温かさを感じさせる繊細なデザインの器は、どのお花にもとても良く合っていました。

    私もワークショップに参加し、瀬尾さんのご指導のもとお花を生けてみました(というより、先生に生けていただきました 笑)。

    来年も、ピアノや音楽と並行して、様々な文化に触れたいと思います。

    皆様どうぞ良いお年を!

  • 演奏動画:「華やかな翼の笑顔」(K. ニエミネン)

    再び演奏動画です。

    以前「バートルブース」の際に紹介しました、カイ・ニエミネンによるピアノ曲「華やかな翼の笑顔」です。

    何だか少し不思議で、それでいておしゃれなタイトルですね。スペインの画家ジョアン・ミロの同名の絵画がもとになっています。

     この作品は2つの楽章から成っています。1楽章はゆっくりした厳かな和音の部分と、軽やかに空中を飛んでいく翼を思わせる、速い部分の対比が聴き所です。2楽章はカタルーニャの悲歌(Plany)に基づいた、物悲しく憂いに満ちた曲想。

    どうぞお楽しみ下さい!

     

  • 演奏動画:「3つの情景による夜想曲」(S. パルムグレン)

    先日「あおば音楽ひろば」で演奏しましたパルムグレンの「3つの情景による夜想曲」を、後日改めて録音しました。

    演奏会でお客様を前に1回限りの演奏をするのと、録音機を前に何度も繰り返し弾くのとでは、やはり感覚が違ってきますね。それぞれ異なる楽しさ・難しさがありますが、そのどちらも勉強になります。

    パルムグレンの名曲、どうぞお聞き下さい。

     

  • あおば音楽ひろばに出演しました

    青葉区役所で毎月1回、開催されてきたロビーコンサート「あおば音楽ひろば」。

    夏から続いた緊急事態宣言により、中止や延期を余儀なくされてきましたが、10月から漸く再開されました。

    当日は気持ちのよい晴天に恵まれ、多くのお客様がお越しくださいました。皆様と共に音楽の時間を過ごすことができ、とても光栄でした。

    今回は、ピアノの詩人ショパンと、北欧のショパンとも呼ばれる、フィンランドの作曲家パルムグレンの作品を演奏しました。この日はちょうどワルシャワのショパンコンクールの本選と日が重なり、偶然にもタイムリーなプログラムとなりました。

    ショパンのマズルカ「4つのマズルカ 作品24」は、私にとっては数多くのマズルカの中でも特に好きな作品で、CDにも収録させていただいています。パルムグレンの「3つの情景による夜想曲」は、北欧の長く暗い夜の美しさと恐ろしさ、そして夜が明けてゆく情景を、劇的かつ繊細に描き出した名曲だと思います。

    アンコールは、皆様お馴染みのショパンの名曲「ノクターン第2番」を演奏しました。

    あおば音楽ひろばの公式twitterアカウントから、演奏中そして演奏後の様子がご覧いただけます。

    こちらは、私を小さい時から知っているお客様から終演後に頂いた、とてもきれいなバラの花束。なかなか店頭で簡単に目にすることのない品種だと思います。

     また、前回素敵なピアノ型のフラワーオーナメントを下さった方から、今回もセンスと気品あふれるボックスフラワー、そしてハンドメイドのアクセサリーを頂きました。

    多くの困難がありながらも、再開にご尽力下さいました実行委員会そしてスタッフの皆様、お越し下さった方々、ありがとうございました。

     

  • 演奏動画:「菊」(A. ロンパネン)

    少し更新が空いてしまいました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

    さて、先日フィンランドのタンペレでは、ピアノコンクールが開催されました。第二次予選では、3曲の現代音楽からひとつを選択して演奏することが求められ、その課題曲のうちのひとつが今回ご紹介する作品、アリ・ロンパネンの「菊」です。

     よく聞くと、出だしの部分は以前紹介したことのある「Convolvulus」(昼顔)とそっくりですね。昼顔から菊への変身、といったところですが、雰囲気も構成も全く違うものに仕上がっています。沢山の花びらが集まって丸くなったように、左手の細かな音が絶え間なく周回し、その上に神秘的な右手のメロディーが浮かびます。

    菊と言えば桜と並んで日本の国花であり、皇室の象徴、パスポートの紋章にも使われている、高貴さを象徴する花ですね。(身近なところだとどうしてもお葬式の花を連想してしまいますが、尊さゆえに使われるということで、花自体に死者を弔う意味はないということを、初めて知りました…)

    こちらは、先日いただいた、中秋の名月にちなんだブーケ。真ん丸の菊は、満月そっくりですね。

    ちなみに、偶然か否か、コンクールの舞台に飾られた花の中にも、真っ白な大振りの菊の花がありました。 先日9月25日と26日に、二次予選に出場した参加者のうち4名によって初演されました。

      

  • 演奏動画:「スターシス II」(B. スパーン)

    蒸し暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

    新たな演奏動画を公開しました。

     バルト・スパーンの「スターシス II (原題:Stasis part 2)」です。

    オランダで活躍する作曲家で、ピアノ曲を始め室内楽作品も多く手掛けています。音楽学と歴史を専攻する傍ら、ロックバンドで演奏していたこともあり、作風にはしばしばポップスの要素を感じさせます。

    この曲はピアニスト、ラルフ・ファン・ラートのために書かれた3部作のピアノ曲「Stasis」の第2部にあたります。無限ループにはまったように繰り返されるモチーフが、ソステヌート・ペダルの効果により、宇宙空間を漂うように響きます。

     

  • ピアノ発表会

     

    私が講師を務めさせていただいている、ピアノ教室の発表会で生徒さんから頂いたお花です。ぱっと華やかで、この季節にぴったりの、元気が出る色ですね。

    昨日は教室の発表会でした。昨年に引き続き、感染症対策に気を配りながらの開催でしたので色々大変な面はありましたが、生徒の皆さんの成長を間近で見られるのは大変嬉しいことですね。皆さんそれぞれ、音楽と向き合い楽しんで続けてくれたらと思います。