• 第8回日本・フィンランド新音楽協会演奏会

    先日5月25日に、駐日フィンランド大使館において、私の所属する日本・フィンランド新音楽協会による演奏会が行われました。

    今季を持って任期満了を迎えられるペッカ・オルパナ大使ご夫妻への感謝を込め、様々なフィンランドと日本の作品が演奏されました。歌やトリオ、邦楽など編成も変化に富み、皆様の素晴らしい演奏を楽しむことができました。私は今回、ロンパネンの「桜」 そして「菊」を演奏させていただきました。

     終演後に大使ご夫妻、ご出演の皆様と共に。

     終演後には穏やかな雰囲気で、レセプションも開催され、フィンランドの軽食と共に歓談のひとときを楽しみました。

    これまで毎年開催していた大使館での演奏会ですが、今回はコロナ禍を経て3年ぶりの開催でした。こうして対面で文化的交流ができることの素晴らしさを、改めて実感しました。

    お世話になりました皆様、どうもありがとうございました。

     

     

  • ウィーンでの演奏会 – Insel / Frieden @ Alte Schmiede

    しばらく更新が空いてしまいました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

    先週、以下の演奏会のためウィーンに行ってきました。渡航に際してはまだ何かしら制約があるものの、大きな問題もなく無事に戻って来られました。

    https://alte-schmiede.at/alte-schmiede/recital-2/anna-ihring-eriko-takahashi

    過去にも何度か共演している、コロラトゥーラ・ソプラノのアンナ・イーリンクとの演奏会でした。今回は新作の初演も含め、オーストリアを中心に様々な作曲家の作品を演奏しました。

    今回、それぞれソロの作品も演奏しました。彼女は、エレクトロニクスの作品や (歌ではなく)声色で表現する作品、鋏を持ってカスタネットのように鳴らしながら歌う作品なども披露し、素晴らしい集中力での熱演でした。

    私は、アポステルの「クービニアーナ」から4曲、そしてロンパネンの新作・委嘱作品「カローンの静寂」を初演しました。

    「クービニアーナ」は、オーストリアの画家クービンの、不気味で陰鬱な絵画に着想を得た作品。実は今回、ちょうどレオポルト美術館でクービン展をやっていて、まさにぴったりのタイミングで見ることができました。

    「カローンの静寂」は、冥界の渡し守カローンにより霊魂があの世に運ばれ、裁きのときまで己の人生を振り返る―といった様子を描いています。

    この作品では内部奏法が使われています。ピアノの構造(フレームの位置など)はそれぞれ違うため、当日の朝まで会場のピアノがどのようになっているかわからず、どきどきでした!無事に終えられてほっとしています。

    リハを重ね、私の渡航前から準備を進めてくれたアンナ、リハに立ち会って下さった作曲家の皆様、会場のスタッフそしていらして下さった方々、ありがとうございました!

     

  • あおば音楽ひろばに出演しました

    青葉区役所で毎月1回、開催されてきたロビーコンサート「あおば音楽ひろば」。

    夏から続いた緊急事態宣言により、中止や延期を余儀なくされてきましたが、10月から漸く再開されました。

    当日は気持ちのよい晴天に恵まれ、多くのお客様がお越しくださいました。皆様と共に音楽の時間を過ごすことができ、とても光栄でした。

    今回は、ピアノの詩人ショパンと、北欧のショパンとも呼ばれる、フィンランドの作曲家パルムグレンの作品を演奏しました。この日はちょうどワルシャワのショパンコンクールの本選と日が重なり、偶然にもタイムリーなプログラムとなりました。

    ショパンのマズルカ「4つのマズルカ 作品24」は、私にとっては数多くのマズルカの中でも特に好きな作品で、CDにも収録させていただいています。パルムグレンの「3つの情景による夜想曲」は、北欧の長く暗い夜の美しさと恐ろしさ、そして夜が明けてゆく情景を、劇的かつ繊細に描き出した名曲だと思います。

    アンコールは、皆様お馴染みのショパンの名曲「ノクターン第2番」を演奏しました。

    あおば音楽ひろばの公式twitterアカウントから、演奏中そして演奏後の様子がご覧いただけます。

    こちらは、私を小さい時から知っているお客様から終演後に頂いた、とてもきれいなバラの花束。なかなか店頭で簡単に目にすることのない品種だと思います。

     また、前回素敵なピアノ型のフラワーオーナメントを下さった方から、今回もセンスと気品あふれるボックスフラワー、そしてハンドメイドのアクセサリーを頂きました。

    多くの困難がありながらも、再開にご尽力下さいました実行委員会そしてスタッフの皆様、お越し下さった方々、ありがとうございました。

     

  • かわさき区ビオラコンサートが終わりました

     4月7日(水)、川崎にて行われましたビオラコンサートが無事に終了いたしました。

    会場の川崎市役所ロビーは天井も高く、素晴らしい音響でした。ステージの周りには区の花・ビオラが飾られており、温かい雰囲気の中気持ちよく演奏することができました。

    今年は10年目とのこと、こうした文化イベントが地域の皆様に長く親しまれ、また継続することは決して容易ではないと思います。

    前半は良く知られた春の名曲、後半は普段あまり耳にする機会の少ない曲で構成しました。MCにて曲目解説を入れましたが、それでも少し難しい印象になってしまったかもしれません。バランスって難しいですね。それにもかかわらず、会場の皆様に最後までお聞きいただけたことは私として大変嬉しい限りです。

    演奏会の写真がこちらにてご覧いただけます。

    準備から当日まで、細やかにサポートして下さったスタッフの皆様にも、深く感謝申し上げます。

    今回日本初演だったロンパネン氏の「サクラ」にちなんで、桜の写真を1枚。

     

     

     

     

  • リサイタルの動画 – Der Spielzeugkasten @ Alte Schmiede, Vienna –

     さて、先日記事に書いたウィーンの演奏会の映像がアップされたので、紹介します。

    初演の「アルマクの砂場 (Sandbox of Almach)」は33:39からです。
    ちなみにアルマクとはアンドロメダ座の中の星で、望遠鏡で拡大してみると合計4つの小さな星の集まりから成っています。

    ライブなので後から見て「ああ、ここをもう少しこう弾けたらよかったのに…」と隠したくなるところもそのまま。色々言い出したらきりがありませんが、これは毎回のこと。精進あるのみですね。

    また次のコンサートを楽しみに、今日もピアノに向かいます♪

  • ウィーンでのリサイタル Der Spielzeugkasten @ Alte Schmiede

    前回の投稿から、ずいぶん間隔が空いてしまいました。
    皆様いかがお過ごしでしょうか。

    先日は、ウィーンにて現代音楽を中心としたリサイタルがありました。

    プログラムは、「音楽のおもちゃ箱」と題して、無邪気な子供らしさや、遊びをテーマにした曲、またそのような雰囲気の曲。グバイドゥーリナの同名の曲集から数曲、アルヴォ・ペルト、クレネック、クルターク、藤倉大、吉松隆といった作曲家の作品がプログラムに並びました。

    ハイライトは、友人のアリ・ロンパネンが私のために作ってくれた新曲「アルマクの砂場」の初演。この曲はフランスの学者ロジェ・カイヨワが子供の遊びを4種類に分けて考察した著書「遊びと人間」から着想を得て書かれたものですが、曲は子供の遊びでは済まないくらいの、絶え間ない音の嵐‼どうにか無事に(?)終わり、ほっとしています。

    ちなみに、その曲をイメージして私が描いてみたスケッチがこちら:

    今回はコロナ対策で客席数を減らす代わりに、ライブ放送がされました。Youtubeでも公開になるそうなので、アップされたらお知らせします。

    演奏会の様子から1枚。ライブのための機材がたくさん並んでいます。

     
    © Alte Schmiede
  • ウィーンでの演奏会が終わりました

    3日間にわたるウィーンでの演奏会が終わり、先日日本に帰ってきました。

    2週間弱の滞在でしたが、仲間と一緒に演奏し作品について語り合い、音楽を作り上げていく作業はとてもとても楽しいものでした。

    語りかけるような優しい旋律から、渾身の演技と共に激しい超絶技巧まで披露してくれたアンナ、その振付・演出を担当してくれたヘザー・タン。
    素敵なアオザイ姿で、たくさんの難曲を持ち前の芯のある音色で多彩に生き生きと表現してくれた齋藤志野ちゃん。
    オーガナイズしてくださったレナード先生、今回初挑戦の自作自演作品を丁寧に添削してくれた作曲家のアリ、忙しい中いらして下さった方々、本当にありがとうございました。

     

     

    演奏会の翌日にウィーンを発ったそのわずか2日後、コロナウイルスの影響で楽友協会や国立歌劇場など、100人を超える人が集まるオーストリア内のイベントやコンサートなどが、3月いっぱい中止になりました(現在4月頭までに延長)。私の演奏会のあったスタジオも、メインで大きなジャズライヴを運営している会場のため、全公演の休止を余儀なくされています。当時、ここまで影響が大きくなるとは思っていませんでした。
    とても残念なことですが、早く終息することを願ってやみません。

  • ウィーンでの演奏会 – Brennkammer @ Porgy & Bess –

    今、ウィーンに来ています。

    朝鳥の声を聞きながらこの文章を書いていましたが、東京とは違った種類の鳴き声が聞こえます。そして、石造りの建物が多いせいでしょうか、残響が長く、とてもよく響いて聞こえます。日本でピアノを弾くときも、レッスンで「ヨーロッパの建物の中で弾くともっとよく響くから、それをイメージして弾くように」と言われていましたが、楽器だけではなかったのですね。

    こちらでもコロナウイルスの患者は増えており、最近まではどこかまだ他人事のような雰囲気がありましたが、差し迫った問題になってきたようです。先日ウェットティッシュや除菌用ハンドジェルを買おうとドラッグストアに行くと、その棚だけ空になっていました。

    さて、今週木曜日から土曜日までの3日間、20世紀前半~後半の音楽によるプログラムの演奏会に出演します。

    初日はコロラトゥーラ・ソプラノのアンナ・イーリンクと、リゲティやコーシャなどハンガリーの作曲家によるプログラム。2日目は私のソロで武満徹や一柳慧、メシアンなどを弾きます。3日目はフルートの齋藤志野ちゃんと一緒に、尹伊桑や吉松隆などアジア文化圏の曲を中心に演奏します。

    https://www.porgy.at/events/9784

    https://www.porgy.at/events/9785

    https://www.porgy.at/events/9786

    久しぶりの室内楽ですが、素晴らしい仲間と共に演奏できるのがとても楽しみです。 

  • クリスマスコンサート くらら青葉台にて

    もうすぐクリスマスですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。

    昨日はメディカルホームくらら青葉台にて、ミニコンサートをさせていただきました。
    曲目はショパンのノクターン第2番、シベリウスの「樅の木」、シューマン=リスト「献呈」、そしてチャイコフスキーのバレエ「くるみ割り人形」から行進曲、金平糖の踊り、花のワルツでした。

    バレエ「くるみ割り人形」はクリスマスイヴの物語で、この時期に頻繁に上演される定番の作品です。クリスマスコンサートでもよく抜粋で演奏されますが、童話のための音楽とは思えないほど芸術性が高く、特に第2幕のパ・ド・ドゥーは涙が出るほどの美しさです。

    私が今回演奏したのは、チャイコフスキー自身によるピアノ版に自分でアレンジを加えたものでした。ピアノ版では、オーケストラの原曲にある魅力的なパッセージの多くがカットされており、何だか味気ない感じがしたので、欲張って色々加えてみたのですが、必然的に難易度も上がってしまい…この2週間、スリル満点の準備期間でした。(笑)

    終演後、クリスマスにぴったりな、とっても素敵な花束をいただきました。

    皆様、どうぞ素敵な年末年始をお過ごし下さい。

  • リゲティの「Mysteries of the Macabre」

    早いもので、来週からはもう師走ですね。

    さて、来年3月にウィーンでソロと室内楽の演奏会があるのですが、練習中の曲の中にこんなものがあります。

    ハンガリーの代表的な現代作曲家、ジェルジュ・リゲティのオペラ「ル・グラン・マカーブル」の中の演奏会用アリアですが、なかなかパンチの効いた曲です。
    ソプラノ歌手との共演ですが、オーケストラパートを担当する私も弾きながら叫んだり、打楽器を口三味線で表現したり、紙を破いたり(笑)…と、常に混乱しながら地道に練習しています。

    合わせたときにどんな感じになるか、今からちょっと楽しみです。